システムエンジニア時代から、ちょっとしたデータ処理に
ユーザインタフェースや帳票が手軽に作れるのと、
データベース処理文をビジュアルで作成、
実行結果も容易に確認できるので、
Access は、とても便利なデータベースシステム開発環境です。
目次
現在は、私自身の個人事業の事務処理システムと、
要望に応じて、知り合いの事業の事務処理システムを
Access で開発・運用しています。
開発・実行環境構築のため、Microsoft Office 365 を
インターネット経由でインストールしますが、
セキュリティ面の考慮や、ほかのソフトウェア利用の関係で、
Accessで作成した事務処理システムの通常使用時は、
インターネット接続を閉ざした環境で運用しています。
サブスクリプション購入で、問題となるのが「ライセンス認証」です。
インストール後、数か月すると、「ライセンスのない製品」と表示され、
処理によっては、実行時エラーが発生する場合があります。
ライセンス再認証のため、一時的にインターネットに接続しますが、
なかなか再認証されなくて、業務に支障をきたすことがありました。
対策方法を模索して見つけたのが、「ランタイムモード」です。
Accessがない環境では、Accessで作成したデータベースを実行するため
実行機能のみの「Access Runtime版」をインストールして利用しますが、
この場合、Access(Microsoft Office) のライセンスは不要です。
もちろん、開発は別のPCで行うため、同じ動作をするかどうか
検証する必要があります。
このランタイムモードは、おそらく
「Runtime環境の動作確認」のためにある機能かと思います。
ランタイムモードのメリット
- ライセンス認証が不要
- /runtime オプションだけで簡単
- 実行速度が速くなる
ランタイムモード設定方法(ショートカット利用)
- (データベース名).accdb または (データベース名).mdb のショートカットを作成する。
- 作成したショートカットのプロパティを開く
- [リンク先]の先頭に、MSACCESS.EXEのフルパスと、末尾に /runtime をつける。
例)"C:\Program Files\Microsoft Office\root\Office16\MSACCESS.EXE" "C:\Users\User\Documents\MyDatabase.accdb" /runtime
ランタイムモードの確認
作成したショートカットを実行すると、
Accessのスプラッシュウィンドウ無しでウィンドウが開きます。
ウィンドウ右最下部に「Microsoft Access の機能を利用しています」
が表示されます。
高速起動、実行速度も速くなったのが実感できると思います。
ライセンス認証問題の回避のための方法でしたが、「高速化」の思わぬ副産物に、
今、利用しているすべてのシステムをランタイムモード起動に変更しました。
テスト不十分ですが、何かあれば「知り合い」からすぐ連絡くるでしょう。